WAKO

日々、“よい培地”の研究を重ねています。

細胞生物センターでは、既存の汎用的な細胞培養培地をサポートしながら、新しい培地を開発しています。主に学術研究をしている方が使われる液体の培地の開発です。また、産業用の培地も開発しています。
培地は「質の良い細胞がたくさん増える培地がよい」というのが基本的な考え方です。もちろん顧客の用途によって違ってきますが、培地の組成を試行錯誤しながら検討し、いかに効率よく細胞が増える環境を作り出すか、日々そういう研究を続けています。

製品化までは長い道のり。

ひとつ実験をスタートしてその結果がわかるまで、何日もかかります。出た結果をもとにまた考えて、実験をスタートするというので、時間がかかります。研究のトレンドは非常に早く変化します。乗り遅れないように、トレンドになりうるものを開発テーマに選ばないといけません、そこが課題です。
現在培地開発では大きくわけて3つのテーマがあります。「幹細胞用の培地」と「産業用の培地」、「神経細胞用の培地」です。培地の開発を通じて、広く社会に貢献していきたいと思っています。

ひとつ実験をスタートしてその結果がわかるのは、約1週間後。加速する研究トレンドの流れの中から、これは、というテーマを選ぶことが課題。

培地を通じて、広く社会に貢献していきたい。

再生医療の分野は、京都大学の山中先生がiPS細胞開発でノーベル賞を受賞したことで、これからの日本の強みとしてももっとも注目されています。しかし現状ではその研究試薬のほとんどが輸入品なのです。日本のエレクトロニクスがなぜ強かったかというと、非常に裾野の広い下町の工場があり、材料がメイドインジャパンで全部手に入ったということが大きな理由だと思います。そう考えると、われわれが素材の裾野をメイドインジャパンで頑張ることによって、日本のバイオビジネスが発展していくのではないかと信じています。われわれのグループは培地以外にも細胞用試薬の研究開発を行っております。その一つが産業技術総合研究所と共同で商品化する未分化の幹細胞に特異的に結合するレクチンです。抗体よりもずっと小さなタンパク質で、色々な応用展開を期待しています。試薬の分野では、和光純薬はリーディングポジションにいると自負していますので、強みを活かしてわれわれができるところを頑張ろうと思っています。

「今注目されている再生医療分野で、その裾野である素材開発を我々が頑張ることで、日本のバイオビジネス全体が発展していくんじゃないかと。」

また、今後目指している分野として、産業用の培地があります。たとえばワクチン製造用の培地です。インフルエンザワクチンにしても、今使われている培地のほとんどが海外品です。国産品で製造できるように貢献したいと思っています。和光純薬に入社してわかったのですが、製品にまで仕上げるというのは、実際は非常に大変です。和光純薬には商品開発、営業部門だけではなく、品質管理、製造部門という大変重要な部門があります。そのような部門があるからこそ、和光純薬にとって培地という新たな分野に柔軟な対応できます。商品を出して、さらに顧客の生の声が直接入ってくるというのが、非常にやりがいのあるところだと思います。諸先輩方から「社会から必要とされ、宣伝しなくても勝手に売れていくようなものを作れ」と激励されているので、それを実現できれば嬉しいです。

「開発営業部門だけじゃなくて、それ以上の規模で品質管理、製造部門があることが我々和光純薬の大きな強みです。」