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特殊架橋剤

概要

高いUV硬化性水溶性

2官能のビニルスルホニル基を有する富士フイルム独自の新規架橋剤です。水溶性を有しており水系の硬化材料として使用できます。ラジカル重合の他、アミンなどの塩基を使用しても重合できます。

特徴

1) 水溶性があり、水系組成物に適用可能

有機溶剤の使用量を減らせるため、環境負荷が低減できます。

2) 選べる2種類の重合方法

(1) ラジカル重合

ビニルスルホニル基に由来するラジカル重合性を有しています。
アクリレートなどの重合性化合物と混合しても使用できます。

(2) アニオン重合

アミンなどの塩基触媒が存在すると本化合物が単独で重合します。ラジカル重合に比べ反応速度が遅いため、重合温度を変えることで重合速度を調節できます。本硬化系は酸素阻害がないため失活しにくく、ラジカル重合で硬化しきれなかった樹脂表面や影部・暗部を追加で硬化できます。

用途

化学名・物性

VS-B

VS-B

N,N'- Ethylenebis [2-(vinylsulfonyl) acetamide]

外観 白〜淡黄色顆粒
融点 160 - 168℃
易溶溶剤 DMF、NMP
水溶性 10℃ 0.5wt%
20℃ 1wt%
30℃ 1.5wt%
分子式 C10H16N2O6S2
分子量 324.38
CAS No. 66710-66-5
化審法番号 2-3222
VS-C

VS-C

N,N'- Trimethylenebis [2-(vinylsulfonyl) acetamide]

外観 白〜淡黄色顆粒
融点 106 - 108℃
易溶溶剤 水、DMF、NMP
水溶性 10℃ 3wt%
20℃ 6wt%
30℃ 9wt%
分子式 C11H18N2O6S2
分子量 338.4
CAS No. 93629-90-4
化審法番号 2-3236

性能比較

ビニルスルホン化合物 ラジカル
硬化
水溶性 触媒量の
塩基による
硬化
× ×
×
VS-C / DMF溶液 →(DBU (触媒量)→ 瞬間的にゲル化(様々な塩基が触媒として機能)

硬化例1. UVラジカル硬化(水性)

硬化例1. UVラジカル硬化(水性)

[手順]

  • VS-C(富士フイルム和光純薬(株)製)100部、H2O 50部、γブチロラクトン100部を加えて100℃に加温して溶解。
  • 光ラジカル開始剤 5部を添加。
  • ガラス基板に塗工(120℃/1分で溶剤を飛ばす)。
  • UV-LED 5秒照射(100mW/cm2(365nm))
    → 室温で硬化膜が得られる。
  • UV硬化膜は、水、アセトン、メタノールなどの各種有機溶剤に不溶。
  • 水を溶剤に使用できるため環境負荷が少ない。
  • 未露光部分は水で現像可能。

硬化例2. UVラジカル+アニオン硬化

硬化例2. UVラジカル+アニオン硬化

[手順]

  • VS-C(富士フイルム和光純薬(株)製)25部を計量
    4-アクリロイルモルホリン(富士フイルム和光純薬(株)製)100部を加えて加温して完全溶解。
  • WPBG-266(富士フイルム和光純薬(株)製)2.5部 を添加。
  • ガラス基板上に塗工。
  • UV-LED 10秒照射(100mW/cm2(365nm))
  • (必要に応じて) 100℃/1~10分 加温

※影部や暗部でラジカル重合できず硬化せずに残った部分、
 酸素によって重合阻害され表面にベトツキが残ってしまった場合など
 100℃/1~10分加温することで硬化。

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