WAKO

2007年10月30日 スモールRNAの研究用試薬
マイクロRNA クローニングキットを発売

和光純薬工業株式会社(本社: 大阪市中央区 社長 池添太 以下、和光純薬工業)はスモールRNAの研究に用いられる試薬「マイクロRNA クローニングキット」を11月1日に発売いたします。
マイクロRNAは、約22塩基からなる一群の機能性低分子RNAです。ヒト、マウスをはじめ様々な生物種で数十から数百種類が同定されており、発生に関わる細胞分化や、生体器官のガン化などに深く関わっていることが報告されています。
マイクロRNA研究は、近年米国を初めとする諸外国で急速に進展している研究分野であり、機能未知の新規マイクロRNAの同定、機能解明が進められています。また、ヒトやマウスでは千種類以上のマイクロRNAの存在が示唆されています。以上のような背景から、新規マイクロRNAを同定するため、効率的なクローニング(注1)法が必要です。従来のクローニング法は、実験過程で生じる不要な核酸配列がクローニング効率を大きく低下させ、その後の解析に多大な労力が必要でした。
今回発売する和光純薬工業のキットは、独自の修飾アダプター(注2)と、一本鎖DNAおよびRNAの双方を連結可能な特殊な耐熱性リガーゼ(注3)を用いて連結反応を行うことで、反応ステップを簡略化し、正確かつ高効率なマイクロRNAのcDNA(注4)化が可能になりました。本キットを使用することで、効率よくガン化や細胞分化に重要な役割を持つマイクロRNAを発見することが可能です。今後、国内の大学や研究機関、製薬企業のほか、欧米市場にも展開するなど積極的な販売活動を展開します。
今年、12月11日(火)から4日間、パシフィコ横浜で開催されます、BMB2007(第30回日本分子生物学会年会・第80回日本生化学会大会 合同大会)のバイオテクノロジーセミナーにて、本キットの応用例やクローニング実績などを発表予定です。

【商品名】 マイクロRNAクローニングキットワコー
  一本鎖DNA リガーゼ, 耐熱性, 組換え体, 溶液 (別売)

商品外装(見本)
商品外装(見本)

注釈

注1 クローニング
遺伝情報を司っているDNAおよびRNAから、「研究対象とする必要な情報が含まれる部分」を、分子生物学的手法(PCR法など)によりDNAとして取り出し、遺伝子の運び屋として働く別のDNA(ベクターと呼ばれる)に連結(この連結反応をライゲーション反応という)する。このようにして出来たDNAを大腸菌内で増やして、「研究対象とする必要な情報が含まれる部分」についていつでも研究できるようにすること。

注2 アダプター
DNAまたはRNAの両端、または片端に連結(ライゲーション)反応させるオリゴヌクレオチドのこと。
―オリゴヌクレオチドについて
ヌクレオチド(A: アデニン、T: チミン、G: グアニン、C: シトシン、U: ウラシル)から構成されるヌクレオチドポリマー(重合体)をDNAまたは、RNAと呼ぶ。短いDNAまたはRNAを、便宜的にオリゴヌクレオチドと呼ぶ。オリゴは「短い」という意味をあらわし、ヌクレオチド15~40個の重合体をオリゴと形容することが多い。

注3 耐熱性リガーゼ
リガーゼ(Ligese)は、DNAまたはRNAを連結(ライゲーション)させる酵素のこと。
耐熱性とは、本キットにおいては、60℃でもDNAとRNAのライゲーション反応を行えることを示している。通常のリガーゼは、16℃でライゲーション反応を行い、60℃では連結反応ができなくなる。

注4 cDNA
Complimentary DNAのこと。Complimentaryとは「相補(的)」という意味。本キットでは、microRNAに相補するDNAを合成するため、最後に合成されるDNAのことをcDNAと呼ぶ。

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