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2011年3月31日 新技術を採用した遺伝子発現ベクター
「pEBMulti」を発売
―通常1ヶ月かかる安定発現細胞株の樹立を「最短3日」に短縮 ―

和光純薬工業株式会社(本社: 大阪市中央区 社長 松本隆男 以下、和光純薬工業)は、動物細胞を用いた遺伝子発現解析に汎用されるベクター(注1)として「pEBMulti: ピーイービーマルチ」を2月末日に発売いたしました。

細胞を用いた遺伝子機能解析や薬剤スクリーニングでは、目的遺伝子を細胞に導入して、長期間安定的にタンパク質を発現する細胞(安定発現細胞株)を選抜する工程が必須です。

ところが、従来の工程では、安定発現細胞株の樹立期間が約1ヶ月以上かかる、樹立後に目的遺伝子の発現量が減少する、複数遺伝子の導入効率が低いなど、多くの問題がありました。

このような背景を受け、和光純薬工業では、通常1ヶ月かかる安定発現細胞株の樹立工程を3~7日に短縮することができ、樹立後も発現量が減少しにくく、複数遺伝子の導入が容易なベクター「pEBMulti」を開発しました。

「pEBMulti」は、霊長類(ヒト、サル)、イヌなどの細胞に使用できます。「pEBMulti」は、Epstein-Barr Virus(EBV)由来の複製起点OriPとEBV Nuclear Antigen 1(EBNA1)遺伝子の働きにより、遺伝子導入細胞中においてPlasmidが細胞分裂後の娘細胞に分配されるEpisomal型ベクターです。この特長により、簡便・迅速に目的遺伝子の安定発現細胞株を樹立できるようになりました。

今後、和光純薬工業では、この技術を応用し、遺伝子研究を強力にサポートする「pEBMulti」シリーズの品揃えを推進します。また、企業ユーザーにもライセンスフリーで販売いたします。

なお、昨年12月に神戸で開催された第33回日本分子生物学会年会のバイオテクノロジーセミナーにて発表し、多くの研究者から今までにないコンセプトのベクターであるとの高い評価を得ています。

【商品名】 pEBMulti-Neo、pEBMulti-Hyg (各60,000円, 20μg)

【商品写真】
pEBMulti

<注釈>

注1 ベクター
細胞を用いた薬剤スクリーニングやタンパク質機能解析では、研究対象となる遺伝子に由来するタンパク質を細胞内で発現させます。その際に用いる「遺伝子の運び屋」をベクターと称します。ベクターは二本鎖DNA(デオキシリボ核酸)で構築されており、DNAの特定配列を切断する酵素を用いて特定遺伝子をベクターに連結し、細胞へ導入して特定遺伝子の機能を解析します。
ベクターは医学、歯学、薬学、農学などの幅広い分野で使用され、遺伝子研究には必須の研究ツールです。

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